紅葉狩りの漢字や言葉の由来(語源)・起源や歴史は?日本の能文化との関係も

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紅葉狩りの由来

秋と言えば紅葉狩りの季節ですね。

「紅葉狩り」というと定着しすぎた言葉で、私は今までわざわざ辞書で調べたりしたことが無かったのですが

紅葉を採集するわけではないのになぜ

「紅葉狩り」

というのだろう、と疑問に思う方も多いはず。

そこで今回は

  • 紅葉狩りはなぜ「狩り」?
  • 語源はどこからきたの?

などについてご紹介したいと思います。

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紅葉狩りの意味

「紅葉狩り」を辞書で引いてみれば答えはすぐに出てしまいました。

「山野に紅葉をたずねて楽しむこと。観葉」-(広辞苑 第6版、岩波書店)

「見て楽しむこと」-(新明解国語辞典 第7版、三省堂)

とあります。

ですから、もちろんモミジを「狩猟・採集する」という意味ではありません。

「狩り」の元の意味とは

「狩り」のもともとの意味は、野山で獣や鳥を追い立てて捕らえること。

(今もどちらかということこのイメージですね)

そのうち、他の生き物にもその対象に含むようになり、

・「いさり(漁り)」…魚や貝を採ること

・「いさりび(漁り火)」…魚を誘い寄せるために漁船でたく火

のように魚介のことばへも広がりました。

そしてさらに、山野などに分け入っていく行動自体を意味するようになったと言われています。

平安時代には根付いていた○○狩り

大阪府にある

  • 枚方(ひらかた)市
  • 交野(かたの)市

というところに広がる丘陵はかつて「交野が原」と呼ばれていて、

平安時代には鷹狩りの地であると同時に、春には「桜狩り」が盛んに行われていたといいます。

”またや見ん 交野のみ野の桜狩 花の雪ちる 春のあけぼの”

-新古今和歌集114-

平安末期の歌人、藤原俊成(ふじわらのとしなり)が詠んだとされ

”いつかまた見ることがあろうか。交野の御野での桜がりで花が雪のように散ってくるこの春の曙の景色を”

(参考:交野市立倉治図書館データベース)

という意です。

和歌

ですから昔はいわゆる

「お花見」

のことも

「桜狩り」

と言っていたことが分かります。

紅葉狩りの歴史

平安時代にはすでに「紅葉」の字が使われ始めています。

しかし、猿丸太夫の

“奥山に 紅葉踏み分け鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき

(『古今集』)

という歌の通り、当時は紅葉は奥山で観るものであり、庭に植えて鑑賞するものではなかったようです。

紅葉

江戸時代になると、庶民たちの間にも紅葉狩りの習慣が広がりはじめました。

伊勢参りや熊野詣でで旅に出かける風習が生まれ、景色の良い風景を求めて遠出をするというのが恒例行事に。

春のお花見と、秋の紅葉狩りは江戸の人々にとって重要な年中行事だったようです。

一緒にお茶を飲み、俳句を詠みあったりしながら、当時の人は紅葉を楽しんでいたようです。

紅葉狩りと「能」

能の一曲に『紅葉狩』(もみじがり)という演目があるのはご存知でしょうか。

平安時代に実在した

“武将・平維茂(たいらのこれもち)の鬼退治”

を描いた作品です。

観世小次郎信光によって室町時代に作られ、スペクタクルな展開が現代でも人気の演目です。

「紅葉」の語源は

紅葉狩りの疑問は解消しましたが、そもそも

「紅葉」

と書いて

「もみじ」

と読むのは無理があるのでは?という新たな疑問が出てきますね。

もみじの言葉の由来は紅花(ベニバナ)?

「もみじ」という言葉は、

「草木の葉が赤、または黄色くなる」という意味の動詞「もみず」

に由来するそうです。

「もみず」の語源

「もみず」の語源は何かというと、染め物の「揉み出づ(もみいづ)」のようです。

紅花染めには『ベニバナ』の花びらを使います。

この花びらには紅色黄色の2種類の色素が含まれており、これを真水につけて揉むと、まず水溶性の黄色い色素を「揉み出す」ことができます。

紅葉

最後に、アルカリ性の灰汁(あく)に浸して揉むと、鮮やかな紅色を「揉み出せる」のだそうです。

紅花染めにするというのが由来であれば、「紅葉」が定着したのも納得がいきますね。

ですから

  • 「もみじ」
  • 「こうよう」

とう平仮名の漢字は

  • 「紅葉」

だけでなく

  • 「黄葉」

とも漢字変換されます。

その連用形「もみじ」という言葉が

  • 葉の色が変わること
  • 紅葉そのものを指す名詞

の意味へと変化したと言われています。

秋の露や霜に、葉が洗われる

古い辞典になりますが、明治期に編さんされたとされる

国語辞典の改訂増補版「大言海」(冨山房、1982年)

に美しい説明があります。

「色ハ揉ミテ出スモノ、又、揉ミ出ヅルモノ、サレバ、露、霜ノタメニモミイダサルルナリ」

昔の人は、露や霜に洗われた草木の葉から、鮮やかな紅や黄色が揉み出されて葉の色が変わると考えたという語釈です。

紅葉

ひんやりとした秋の朝の空気に、深まる山々の情景が思い起こされますね。

カエデとモミジの違いは

「カエデ」と「モミジ」って何が違うの?という質問が次に来るかと思います。

カエデとは、世界中にあるカエデ科カエデ属、約150種類の総称です。

…そして「モミジ」はその中でも日本特有に品種に属するもの

  • 切れ込みが深く(葉の)数が多いものを「モミジ」
  • 浅く少ないものを「カエデ」

と呼んでいます。

「NHK-みんなの趣味の園芸-」より抜粋

もみじ カエデ 

引用:森林・林業学習館

「カエデ」と「モミジ」、植物分類上この2つの区別はしませんが、

「モミジ」とは、日本文化が生み出した繊細な表現の形に他なりません。

詳しくはこちらもお役に立つと思いますので、ぜひチェックしていみてくださいね↓

関連 モミジやカエデの語源や種類!英語では何て言う?

食べ物の名前にも普及

「もみじ」は古くから親しまれているだけあって、食べ物にも良く名付けられていますね。

紅葉にちなんだ食べ物とその由来

「もみじ」と名のついたり、「もみじ」と関連のある食べ物は意外と多いですので、いくつかご紹介します。

紅葉おろし 大根と唐辛子を一緒におろしたもの。または、大根おろしとニンジンおろしを混ぜたもの。赤色の連想からきている
紅葉和え 赤みのある和え物。色の連想から
もみじ鍋 シカ肉を使った鍋料理。鹿と紅葉の取り合わせから
もみじ(鶏) 鶏の足の部位。形状に由来
竜田揚げ よく「唐揚げ」とどう違うのかと言われますが、「竜田」の名は、紅葉の名所である竜田川(奈良県)にちなんだものだそう。

しょうゆに染まった揚げ物の色と、表面の片栗粉の白色を紅葉の名所、竜田川に見立てたことから

もみじ饅頭 伊藤博文が茶店の娘の手を見て、「可愛らしい紅葉のような手を食べてしまいたい」と言った冗談に着想を得て開発されたとの説が広く流布

(注)異説のあるものを含みます

あまりに身近な存在の「もみじ」。まだまだ奥が深そうですね。

現代はリアルタイムで紅葉状況検索

紅葉の歴史や由来などいろいろとご紹介しました。

今は便利なインターネットや移動手段がさまざまある時代。

いつでも全国の見頃時期を検索できて、一番きれいな紅葉を見に行くことができます。

そこで、リアルタイムで調べることができるウェブサイトをいくつか紹介します。

日本気象協会

お天気の専門・日本気象協会が提供する紅葉情報。各位エリアの色付き情報や見頃も確認できます

yahoo!「紅葉」カテゴリ

色んなサイトの紅葉情報をまとめています。ご自分の使いやすいサイトを探すのに便利

ウォーカープラス 

紅葉名所全国700か所以上の紅葉名所と見頃をおしらせ。人気ランキングや日帰り温泉情報など条件絞り込みもラクラク!

るるぶ 紅葉カテゴリ

お出かけと言ったら「るるぶ」ですね。ライトアップのある紅葉や人気ランキング、予想マップも充実しています

まとめ

最初は「獲物を獲る」ことが目的だった「狩り」が、いつしか

“自然を愛でる”

ことに変化していったというのは面白いですね。

昔の人は、うつりゆく紅葉の色の変化に、さまざまな思いや人生を重ね合わせてきたのかもしれません。

旅行や遠出をしなくても、ドライブや電車で行ける範囲にも沢山「紅葉狩りスポット」はあります。

「景色を愛でる・楽しむ」という気持ちや心の豊かさを大切に、秋は紅葉狩りにでかけてみませんか。

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