境界性パーソナリティ障害は恋愛病?原因や特徴・診断チェックや接し方治し方(治療)も

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パーソナリティ障害

人間の性格は「十人十色」と言われるように、生きている限り様々な一面を持ちながら日々発達していきますね。

言葉で表してみると

前向き・明るい・怒りっぽい・几帳面・神経質・飽きっぽい・おおらか

…など、人(相手・表現する側)によってもまさに捉え方は「十人十色」です。

しかし、このような性格の特徴を

「個性的な人」

と好意的な表現で捉えるには、許容範囲を超えてしまう人もいます。

それが

「パーソナリティ障害」

といわれる精神疾患です。

誰もが様々な性格の一面をもっている中で、明らかに一部分が極端に突出し偏ってしまうことで、

社会生活を送る上で支障をきたし、自分も他人も苦しませてしまうようになる人のことを表現します。

こうした人々のことを精神医学の分野では

「パーソナリティー・ディスオーダー」

と呼ぶようになり、

日本語では

「パーソナリティ障害」・「人格障害」

と表現されるようになりました。

  • パーソナリティ障害の種類とは
  • 境界性パーソナリティ障害の特徴や原因
  • 境界性パーソナリティ障害の人に対する接し方

などお伝えしたいと思います。

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パーソナリティ障害とは

パーソナリティ障害とは

「その人の属する文化から期待されるものより、著しく偏った内的体験および行動の持続的パターンであり、ほかの精神障害に由来しないもの…」 (世界保健機構WHO・精神疾患の診断基準より)

と定義されています。

つまり

  • 認知(物事の捉え方・考え方)や感情
  • 衝動のコントロール
  • 対人関係

などにおいて、大多数の人とは明らかに違う反応や行動をすることで、本人にも周りの人にも障害(問題)が生じることで診断されます。

パーソナリティ障害は[性格]ではない

しかし、本人も周りの人も、一番理解しておかなくてはいけない大切なことは、

こういったパーソナリティ障害の人を

「パーソナリティー(人格や個性)そのものが病的である」

「もともとの性格が悪い人」

混同してはいけないことです。

なぜならこの障害の多くは、治療によって徐々に改善することが期待できる精神疾患だからです。

パーソナリティ障害の種類

「パーソナリティ障害」が本格的に「人格障害」という枠組みで、世界的に議論されるようになったのは、1970年代に入ってからとされています。

そして、アメリカ精神医学会の診断基準では大きく分けて、次の3つのタイプに分類されています。

A群(奇妙で風変わりなタイプ)

名称 特徴
妄想性パーソナリティ障害 広範な不信感や猜疑心
統合失調質パーソナリティ障害 非社交的で他者への関心が乏しい
統合失調型パーソナリティ障害 会話が風変わり・感情の幅が狭く、適切さがない

B群 (感情的で移り気なタイプ)

名称 特徴
境界性パーソナリティ障害 感情や対人関係の不安定さ、衝動行為 特に女性に多い
自己愛性パーソナリティ障害 傲慢な態度を見せ、自己評価に強くこだわる
反[非]社会性パーソナリティ障害 反社会的で衝動的、向こうみずの行動
演技性パーソナリティ障害 外見や演技性にこだわり、他者の注目を集める派手な行動

C群 (不安で内向的であることが特徴)

名称 特徴
依存性パーソナリティ障害 他者への過度の依存、孤独に耐えられない
強迫性パーソナリティ障害 融通性がなく、一定の秩序を保つことへの強いこだわり
回避性[不安性]パーソナリティ障害 自分に対する不安や緊張が過度に生じやすい

パーソナリティ障害の共通特徴

これらの共通の特徴としては、

・思春期や成人期早期からその徴候がある
・感情や衝動のコントロール、対人関係など広い範囲で障害(問題)が生じる
・社会生活全般(家庭や職場)など、広い場面で見受けられること

などが挙げられます。

パーソナリティ障害で特に多い種類

さきほどお話ししたパーソナリティ障害の3タイプのうち、日本でも世界でも、医療機関を受診するケースが最も多いされているのは、若い女性に多くみられる

「境界性パーソナリティ障害」

といわれています。

しばしば「愛されたい症候群」とも表現されるこの障害は、自殺未遂や自傷行為につながってしまうことで、救急医療機関につながり障害が発覚するケースが少なくないからです。

一体どのような特徴があるのでしょうか。

境界性パーソナリティ障害とは

境界性パーソナリティの「境界性」とは、

「神経症」…強いイライラ感が症状として現れる

「総合失調症」…現実が冷静に認識できない認知障害

この2つの精神疾患の境界にある障害であると、考えられていたことに由来し命名されました。

アメリカのデータでは、

全人口のおよそ2%、精神科クリニック通院患者の約10%が境界性パーソナリティ障害ともいわれていて、うち男女の割合は女性が70~80%

そして、日本もほぼ同じ水準に近づきつつあるとされています。

境界性パーソナリティ障害の特徴

境界性パーソナリティ障害の特徴を探してみるとしばしば

「見捨てられ不安」
「愛されたい病」

といったキーワードが出てきます。

・気分も、周囲への態度も、めまぐるしく変化しやすく両極端に揺れ動く
・一度信頼できると思った相手には極端に依存する
・常に根底には「見捨てられたらどうしよう」があるため、相手の気を引くために過激な行動をする

など、自己イメージが常に混乱していて、感情をコントロールすることが出来ず、過度な強迫観念に怯えているということが特徴です。

境界性パーソナリティ障害の原因

境界性パーソナリティ障害になる原因は

幼少期時代からの親に対する強いこだわりが、成人しても克服できないため

と言われています。

子供時代に、

  • 心的外傷体験(心が傷ついた体験)
  • 不認証体験(自分を認めてもらえなかった体験)

が根底にあることで、ちょっとした友人関係や恋人関係の出来事がきっかけで、見捨てられ不安などの症状が発生すると考えられています。

境界性パーソナリティ障害の人との接し方

境界性パーソナリティ障害の人は、いったん親しくなり始めると、急激に自分をさらけ出し始める特徴があります。

そして過去の自分の自虐的な経験などを、どんどん告白してくる傾向があります。

「こんなに心を開いて自分を頼ってくれているのだから、もっと力になってあげたい」

とやさしいあなたならきっと思う事でしょう。

しかし、この急激な『心の傷の告白』こそが、最大に用心しておかなければいけない接し方のポイントです。

【接し方を間違うことで結果的に起こる悪いパターン】

・過度に心理的にコントロールされることになる

・周りから「腫れ物に触る」ような扱いになってしまう

・「力になりたい」と頑張りすぎるあまりに、疲れ果て自分も共倒れになるか、結果突き放してしまう

【接し方のポイント】

・冷静な目で、気長に見守ることが、結果的に長く支えられて、本当の支援につながると意識する

・熱心に関わる前に、長期的に同じ支えが続けられるかを自分の心に問う。安易な親切心や同情・自己満足であってはいけないと意識する

・一緒に一喜一憂したり同情しすぎない。良い時も悪い時も、出来るだけ一定の態度やテンションで接する。本人のペースに飲み込まれないように毅然とする

・依存されすぎないように「出来ること」と「出来ないこと」をはっきり告げる。結果的にはそれが相手にとって親切になると意識する

力になりたいと頑張りすぎて、どんどん相手の欲求がエスカレートしていき、結果的に突き放すことになるのが一番あってはいけないパターンです。

そうなると一番傷つくのは、境界性パーソナリティ障害を持つ本人であり、

「やっぱり人は結局、さいごは自分を見捨てるのだ」

という不幸な人間観を強化してしまうことになるからです。

それでは障害を克服するどころか、悪化させるという逆の方向になってしまうからです。

障害を乗り越えるためには、

  • 他人が愛情飢餓を満たしたり癒すことではない
  • 乗り越えるのは自分自身が変わるしかない

このような性質をまず本人も周りも理解しておく必要があります。

境界性パーソナリティ障害の治し方

パーソナリティ障害の治療には、比較的長期にわたって患者と治療者(周りの人)が協力し、努力を続ける必要があります。

主な治療法は2つです。

精神科医や臨床心理士によるカウンセリングを中心とした、精神治療や行動療法で根気よく治療
 気分の落ち込み・強い不安感・怒りの感情・冷静でいられない」などの症状に対しては、抗うつ剤や抗不安薬などの薬を用いる

一番大事なことは、治療で過去のつらい記憶とも向き合わなければいけないので、

本人の「治りたい・治したい」という気持ちがあるかどうかです。

最近の研究では、パーソナリティ障害の特徴の多くは、年齢とともに徐々に軽快することが明らかになっていて、

治療することでさらに回復が早くなると考えられるようになっています。

※全国の地域ごとの相談先は、厚生労働省のホームページ(こちら)で紹介されています

まとめ

境界性パーソナリティ障害を中心におつたえしましたが、パーソナリティ障害はそれぞれ独立して存在するのではなく、

重複している共通の症状があったり、他の精神疾患と合併していたりと、判断が難しい場合があります。

  • もしかすると病気かもしれない
  • ちょっと周りと違うかもしれない
  • 治療は受けてるけどまだ心配なことがある

このように思ったら、相談できる場所はたくさんあります。

そして、適切な治療を受けることで、少しずつではありますが変えていくことができます。

本人や家族だけで解決しようと抱え込まずに、専門家の支援も受けながら、そしてお互いに適切な距離を取りつつ、意識を持って付き合っていくことが大切です。

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