起立性調節障害の子供(中学生・高校生)原因・症状は昼夜逆転する?心との関係も

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起立性調節障害

朝はスッキリ目覚めて、しっかりご飯を食べ、はつらつ元気に学校や会社へ…
ということは誰しも理想とする朝の迎え方ですね。

寝起きの体質や体調によりますが、体は少しずつ調子を整えて一日活動する準備をします。

社会人ならば夜遅い残業や前日のお酒の飲み過ぎなどで、朝からシャキーン!という状態は難しいと感じている方は多いかもしれませんが、

“朝が苦手”という状態は、実は大人に限ったことではありません。

朝なかなか起きられず、午前中にはひどい倦怠感や立ちくらみなどで苦しんでいる、思春期の中学生・高校生が増えています。

それは本人の性格ではなく、もしかしたら

「起立性調節障害」・OD (orthostatic disturbance)

という病気かもしれません。

  • 原因や症状
  • セルフチェック
  • 接し方や対策法

などまとめました。

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起立性調節障害とは

起立性調節障害とは、自律神経失調症の一種。

自律神経系がうまく調節できないことが原因とされています。

起立性調節障害の症状&チェックリスト

症状は

  • 起きてすぐや朝礼中のめまい
  • 立ちくらみ

が最も多く、重度になると

  • 体を揺すっても起きることが出来ない
  • 倦怠感などの全身のだるさ
  • 動悸
  • 息切れ
  • 睡眠障害
  • 食欲不振

そして

  • 腹痛
  • 頭痛

といった体の痛みを伴う症状まで幅広くみられます。

起立性調節障害の発症率

思春期の女の子に多いと言われていますが、思春期の男女全体で見ると、

約5~10%

という高い確率で発症してると言われています。

低血圧と密接な関係があり、症状も低血圧に似ています。

起立性調節障害の原因とメカニズム

自律神経は、心臓や胃腸の動き・体温や血圧など、

さまざまな体の機能を自動的にコントロールしている神経です。

自律神経は2種類

自律神経は

  • 交感神経 (活動状態のとき働く→緊張状態をつくる)
  • 副交感神経 (休眠状態のとき働く→リラックス状態をつくる)

の2つが自然に切替わるように出来ています。

寝ている時は副交感神経が優位に働き、筋肉は緩み、呼吸も脈拍もゆっくりになります。

目覚めて起き上がると、交感神経の機能が優位になり、下半身の血管を収縮させて心臓の拍動が速くなります。

このように、自律神経は体の姿勢や変化に対応しながら、血液低下や脳貧血を防ぎ、全身の血流を一定に保っています。

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思春期は自律神経も成長する時期

思春期になると、体の成長に伴って、自律神経の成長が追いつかなくなる場合があります。

すると、自律神経系のネットワークと体格との間のバランスが取りにくい状態となり、

ちょっとした姿勢の変化に対応が追い付かず、めまいや立ちくらみが起こりやすくなります。

これが起立性調節障害のメカニズムです。

起立性調節障害と心との関係

自律神経の働きは、心と密接に結びついています。

誰しも実感として経験があると思いますが、たとえば、

怒りや恐怖を感じた時は、心臓がバクバクし、筋肉は緊張して呼吸も荒くなりますね。

逆にのんびりと楽しい気分でいる時は、全身の筋肉が緩み、リラックスすることで呼吸もゆっくりになります。

これは心と体のメカニズム・自律神経が相互に作用しているからなのです。

起立性調節障害になりやすい人の特徴

起立性調節障害の子供が朝起きれないのは、“学校に行きたくない“と思っているからではなく、“行きたいけど行けない“状況であることをまずは周りが理解する必要があります。

  • 風邪をひきやすい
  • 皮膚や粘膜が弱い

といった[免疫力の弱い体質]が特徴的で、性格はまじめで繊細な子供が多いようです。

学生

クラブ活動などに熱中しすぎたあまり、燃え尽きたように心も体も疲れ果て自律神経に不調をきたすというケースも多いようです。

また、友人との人間関係や、家庭内の不和などの精神的ストレスが起立性調節障害の引き金となることもあります。

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起立性調節障害の二次障害リスクとは

寝起き~午前中がもっとも症状が強い起立性調節障害。

逆に午後~夜にかけてはウソのように元気になるケースも多く、保護者でさえもなかなか理解が難しいこともあります。

「仮病ではないか」
「さぼり癖がついている」
「本人の気持ち次第」

と思われがちで、人間関係や家族間の関係の悪化を招き、退学を余儀なくされたり、引きこもりまで発展してしまうことも少なくありません。

このように起立性調節障害は、体質や性格、心のストレスなどが複雑に絡み合って引き起こすため、総合的に原因をさぐりながら、根気よく治療していかなければならないのです。

起立性調節障害はガイドラインが確立されています

2006年、日本小児心身医学会は

「小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン」

を設定しました。

その中で注目すべき記載内容は

起立性調節障害は心理社会的因子が関与する心身症であるが、その本態は身体疾患である。

保護者に焦りや混乱が起きてしまう最大の原因は、OD(起立性調節障害)が身体疾患としての理解が不十分なためであり、担当医は理解が進むよう都度きちんと説明すること

ということがはっきりと明記されていることです。

心疾患ではなく身体的な疾患

つまり、起立性調節障害は、心理的なストレス・性格が原因と思われがちですが

本来は、自分の気持ちや努力では避けられない身体的な疾患ということが、社会的に認められているということです。

ガイドライン

引用:専門医向け小児起立性調節障害 診断治療ガイドライン例

起立性調節障害の治療・何科を受診?

起立性調節障害かどうかを確認するには、子どもの場合

小児科

を受診します。

病院

具体的には、横になった状態から立ち上がった状態の血圧の変化を調べるなどの

「新起立試験」

という検査が確立されています。

起立性調節障害と診断された場合、まず血圧を上げる薬(昇圧剤)が処方され、脳貧血などの症状を緩和することが治療の第一歩となります。

薬

しかし、これはあくまで一時的な対処療法であり、自律神経の機能不全について根本的な解決になることはあまり期待できません。

自律神経の働きを改善するには、まず生活のリズムを整え、精神的な自立を促すことが一番必要だからです。

起立性調節障害の子供の接し方

起立性調節障害のお子さんが朝起きられない、学校も休みがち…となれば、心配は当然です。

本人も、仮病を使うつもりはなく、ただ本当に

『体を動かしたい気持ちはあるのに動かないだけ』

なのです。

感情的な言葉をぶつけてしまっては、子供は自分を余計に責めて心理的ストレスが増し、

症状をますます悪化させる可能性があります。

治るきっかけは自分への自信

小児科のお医者さんの報告を読んでみると、起立性調節障害を持つ子どもの多くは、時間が経つにつれて

  • 受験
  • 卒業
  • 留年
  • 退学

などの状況の変化に直面することで、具体的な目標ができたり、信頼できる友人や先輩に出会うことで自信を取り戻し、表情もだんだん明るくなって状態も好転していくことが多いようです。

進路

ですから、まずは保護者は

「焦らず動揺しない」

「思春期にはありがちなこと」

と冷静にとらえ、長い目で温かく見守ることが一番大切です。

まとめ

起立性調節障害は、心理的なストレス・性格などが一部原因であることは否定できませんが、

基本的には身体的な疾患である事が認められていて、治療法も確立しています。

ですから「精神科にかかる」という否定的なイメージを持つ必要は全くありません。

治らない病気ではなく、ガイドラインに沿ってきちんと治療を行うことで、しっかり改善していけるということです。

社会的な理解が進んでいる病気ですから、まずは一番身近な家族が本人に寄り添って、

生活や治療について一緒に考えることが大切です。

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