なぜかお腹から
- キュルキュル
- グルグル
- ゴロゴロ
- ちゃぽちゃぽ
- ちゃぷちゃぷ…
お腹に何か住んでる?!と心配になることはありませんか。
胃腸に水やガスが溜まっているような変な感覚。
音が鳴るだけなら気にならなくても、痛みや下痢もあると、お腹の中でなにか起きているのではないかと不安になりますね。
そこで今回は、
などについてご紹介したいと思います。
もくじ
空気嚥下症(呑気症候群)
もしあなたがお腹の異音と一緒に、
- オナラやゲップが頻繁に出る
- おなかの膨満感がつねにある
- 息苦しい
- 市販の胃薬・整腸剤・ガス抜きの薬を使っても効果が無い
など、
原因が分からない喉から腹部にかけての不快感
の症状があったら、もしかしたら
「空気嚥下(えんげ)症」・「呑気(どんき)症候群」
かもしれません。
原因不明の胃腸痛
「空気の飲み込み過ぎ」が原因で起こるこの症状は
- 色んな医療機関を受診しても特定の疾患がない
- 体のどこにも異常も無し
と診断されるにも関わらず
- 常に胃もたれを感じる
- ゲップやオナラが頻繁にでる
- お腹や胸にかけていろいろな場所が痛む
- 喉や胃・腸などからいつもゴロゴロと音がする
- 少し食べただけでおなかがいっぱいになる
- 吐き気を伴い食欲がなくなる
- 息苦しい
- 頭痛
- 耳鳴りがする
- あごの痛み
- 心臓の痛み
などさまざまな不調を引き起こし、日常生活に大きく支障がでてしまうこともあります。
日本人の実に4人に1人は悩まされているとの統計もあり、
「原因不明の胃腸不快感の代表格」と言えます。
ですから、まずはこの症状を疑ってみてください。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸とともに食べた物が逆流することで、食道から喉、口にかけてあらゆる炎症を起こす病気です。
- 締め付けられるようなチリチリとした胸やけ
- 胃酸の味がする酸っぱい吐き気(=呑酸・どんさん)
- 頻繁なゲップ
- 喉の違和感・イガイガ感
他、不快な症状は多岐にわたり、胃酸が逆流するときに
「ボコボコ」「グルグル」
お腹の音が鳴ることがあります。
呑酸(どんさん)と胸やけが特徴的
胃酸は食べた物を分解する働きがあるため、酸性の強い液体です。
それがこみ上げてくるので
『苦い・酸っぱいげっぷ』
がでます。
これを
『呑酸(どんさん)』
といって、逆流性食道炎の特徴的な初期症状の一つとされています。
結果、ニオイのきつい口臭や、口の中の炎症も引き起こしやすくなってしまうのです。
逆流性食道炎になる原因
“食の欧米化“が一番の原因とされていますが、実際は、普段の姿勢や生活習慣も大きくかかわっています。
【胃酸を逆流させる行動例】
・食後すぐに横になる
・猫背や加齢で姿勢が悪い
・高カロリーなもの、カフェイン、アルコールなど内臓に負担をかけるものを好む
初期症状のうちに適切な治療や処置をせずに悪化すると
胃がん・大腸がん
を引き起こしかねない症状です。
症状や治療対策などはこちらでまとめていますのでお役立てください↓
胃からちゃぷちゃぷ音がする
胃は特に痛くないけど、胃から水が溜まったような音がする。
とくに、みぞおちあたりから
- 「チャプチャプ」
- 「チャポチャポ」
- 「ぽこぽこ」
などの異音がするときは、
胃に処理しきれない余分な水分が溜まっているだけかもしれません。
これを、東洋医学や漢方の世界では
「胃内停水(いないていすい)」
と言って、症状に適した漢方薬が処方されます。
胃内停水の原因
胃内停水は、特定の病気ではなく、何らかの未病の症状の一つ。
胃に余分な水分が溜ることで、
胃の機能が低下・食欲不振である(食欲が出ない)という状態
を示します。
- もともと胃腸が弱い
- 胃の冷やしすぎ
- 水分の摂りすぎ
- 体全体が冷えている
- 疲れがたまってる
- 睡眠不足
などがあげられます。
大人の方ならビールを飲みすぎたとき、お子さんならジュースを飲みすぎたときなど
冷たい飲み物を急激に大量に摂ることでも起こりやすくなります。
胃内停水にならないために
原因を取り除くための予防策として
- 水分を摂り過ぎない
- 胃腸や体を冷やさない
- 食べ過ぎて胃腸に負担をかけない
- アルコールを取りすぎない
- 夜遅くに食べない
- 適度な運動で体力・筋力をつける
- じゅうぶんな睡眠をとる
など、健康的な生活を送ることが、いちばん効果的です。
水が[中毒]を引き起こす!
普段何気なく飲んでいる「水」。
水の飲み過ぎで引き起る「水中毒」という中毒症状は、
- 頭痛
- 吐き気
- 体中のむくみ
などを引き起こし、最悪「死」に至ることもある怖い病気です。
なぜ水中毒になる?
一般成人の一日の適量水分摂取量は
と言われています。

引用:環境省・熱中症環境保健マニュアル2014
人間の体の約60%は水分で出来ているので「水分補給」はとても大切ですが、
飲み過ぎることで水が「毒」になってしまうのです。
・ダイエットや空腹を満たすために水をたくさん飲む
・禁酒・禁煙代わりとして口寂しさを紛らわすために水をたくさん飲む
・心疾患など薬の副作用があり、口の渇きが治まらず水を飲み続けてしまう
など、日常生活の中で水中毒になるリスクは隠れています。
水中毒の初期症状や改善方法など、くわしくはこちらでまとめていますので是非参考にしてみてください↓
特に女性は注意!水ダイエットの方法
モデルや女優さんが「水ダイエット」といって、
“健康維持のため、水をたくさん飲むのを習慣にしています“
と言っているのを聞いたことがあるかもしれません。
これは、
“とにかく水をたくさん飲めばいい“
ということではありません。
という意味です。
「水ダイエット」の正しいやり方や、なぜ飲むタイミングが大事なのかはこちらでまとめています。ぜひ参考にしてみてください↓
お腹に水が溜まって膨らむ・痛い
もしお腹から変な音がするだけでなく、パンパンに張って痛い、膨らんだりして苦しい状態が続くようでしたら要注意です。
「腹水」による腹部膨満感という症状かもしれません。
腹水が溜まる原因
肝臓や胃、腸などの内臓は「腹膜」といわれる大きな膜で覆われています。
その内側は臓器同士の摩擦を軽減するためにすき間があり、
この空間のことを「腹腔(ふくこう)」と呼びます。

引用:旭化成メディカル-腹水とは-
通常、腹腔には20~50mlの水がありますが、病気などが原因でそのタンパク質を含む水が異常に増えてたまった状態を「腹水貯留」と呼びます。
腹水の症状
腹水は少量であれば自覚症状はあまり見られませんが、
1L以上たまるとお腹が膨らんできます。
胃や肺が圧迫されてしまうため
- 強い腹部膨満感
- 食欲不振
- 吐き気
- 呼吸困難(息切れ)
- 便秘
- 尿量減少
など、全身の悪化につながりますので、違和感のある方は早めに医療機関に行かれることをお勧めします。
お腹がポコポコ鳴って痛い
お腹の異音に加えて、痛みもともなう場合は、
- 過敏性腸症候群
- 便秘気味である
- 食べすぎ・飲みすぎ
- 体の冷え
- 食中毒
など、さまざまな原因が考えられます。
便秘の場合
便秘の場合は、
を指で強く押すとキリキリ痛みを伴うのが特徴です。
腸に不要なものが溜まることで腹部が圧迫されているため、悪化すると先ほどお話しした
[逆流性食道炎]も併発してしまいます。
まずはしっかり腸内環境を整え、早めに体質改善をする必要があります。
https://kenkokampo.com/eiyou/887/
体の冷え
皆さんは、自分の平熱を気にしたことはありますか?
特に女性に多い『冷え性』。
“冷えは万病のもと“
“体温が1度下がると免疫力は30%落ちる“
と言われるほど、体の冷えはあらゆる不調や病気、免疫力低下の原因になります。
食中毒の場合
「食中毒」と一言で言っても、原因となる病原体はさまざま。
・ウイルス
・細菌
・寄生虫
の主に3種類あり、感染経路・潜伏期間・感染源となる食材なども多岐にわたります。
食中毒になると、お腹の異音だけでなく
- 発熱
- おう吐
- 下痢
を伴うことが多いため、異変がある場合はすぐに病院にかかりましょう。
食中毒とは?菌とウイルスの違いなどはこちらでまとめています↓
何かお腹で動く感じがする
お腹の中でゴソゴソ何か動く感覚があるときは、筋肉の痙攣(けいれん)が原因である可能性もあります。
お腹には胃や腸、膵臓、下腹部には膀胱などさまざまな臓器が存在します。
これらの臓器は
『平滑筋(へいかつきん)』
という、自分の意志とは無関係に働く筋肉に包まれ守られています。
日常生活において、ストレスを過度に受けたり疲労がたまってしまうと、
筋肉が緊張状態になり、神経の伝達に支障がでることで痙攣が起こりやすくなります。
下痢があるとき
下痢が続く場合は
『過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)』
という病気が考えられます。
過敏性腸症候群は多くの場合、ストレスによる影響を受けやすい20~30代の若い世代の方に発症しやすい病気です。
試験やプレゼンの途中、「ここでお腹が痛くなっては絶対困る」という余計な緊張からお腹が痛くなるため、徐々にそれらの経験がトラウマになり、症状が悪化してしまいます。
おならが止まらないとき
おならがよく出てしまう場合も、
『過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)』
のひとつの症状の可能性が考えられます。
簡単にいうと、お腹(腸内)でガスが発生し、溜まってしまっている状態。
おなかが張って苦しいだけでなく、ガスがおなかの中で動くことによって痛みや下痢も発生しやすいのが特徴です。
おなら=恥ずかしい症状として、周囲に相談できず、一人で悩みを抱えてメンタル面に支障が出る方も多いようです。
ガスが溜まる原因
おなかにガスが溜まる原因としては
- 腸の働きが強すぎて大量のガスを発生してしまう
- 緊張やストレスが影響し、呼吸が乱れることで沢山空気を吸ってしまう
- 腸内環境の菌のバランスが悪化して、ガスを発生させてしまう
といったことが考えられます。
過敏性腸症候群は完治が難しい
これら「過敏性腸症候群」は完治することが難しい病気で、精神状態によって症状が好転したり悪化したりします。
まずはストレスを取り除くことと、食事療法などが症状改善への近道です。
お腹のガス溜まりを解消する
多くの場合は、
- 運動(軽いエクササイズを習慣にする)
- 食生活(食物繊維や発酵食品を中心に)
- 休養(しっかり睡眠、ゆったりお風呂)
など基本的な生活習慣を改善させることで治ることがほとんどです。
運動をすることで自律神経系が刺激され、ガスがお腹にたまってしまうのを改善することができます。
また、食事でも食物繊維を多くしたり、ヨーグルト・納豆・キムチなどの発酵食品をとることで腸内環境を整えることができます。
胃腸の不快感・病院は何科で診断?
あまりにもお腹から異音がする、違和感がある、心配だから原因を特定したいという場合は
「胃腸科」
「内科」
「消化器科」
等でまずは迷わず検査を。
主に問診と内視鏡検査をし
- 口・喉・食道・胃にかけて炎症があるかどうか
- 特定の疾患は隠されていないかどうか
などを診察します。
まとめ
お腹から異音がする原因はさまざまあります。
しかし、特定の疾患でない限りその原因は
過労やストレス、食生活の乱れが原因で腸内環境が悪くなっている
という場合がほとんど。
忙しい毎日を送っておられる方は、なかなか難しいかもしれませんが、
少しずつでも心がければ、自律神経が改善されることで、ガス溜まりも解消され体質改善へつながります。
まずは暴飲暴食を避けたバランスの良い食事、心と体をリラックスさせて精神状態を安定させるということを基本にしてみてください。
↓こちらも関連性が高い記事になりますので参考にしてみてくださいね。
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