南イタリアやスペイン、ギリシャなど、地中海沿岸の国や地域では
パスタやサラダなどあらゆる料理にオリーブオイルを大量に使うので
さぞかし脂肪分が多い食事と思われがちです。
しかし実際は、ほかのヨーロッパ地方と比べると、そこの地域の人々は
心臓病などによる死亡率が非常に低いことがわかっています。
それは「地中海式ダイエット」といわれ大流行した、食生活のスタイルにヒミツがあるからと言われています。
しかし実際には、食生活が全く違う私たち日本人が、同じような取り入れ方をして大丈夫なのでしょうか?
もくじ
地中海式ダイエットとは
野菜、オリーブオイル、魚、ヨーグルト、ナッツ類プラス適量のワインを中心とした
地中海沿岸の伝統的な食生活・食事法のこと。
地中海式ダイエットの特徴
- パスタ、パン、お米など穀物を主食とし、野菜、果物、豆類などの植物性食品
- オリーブオイル、チーズなどの乳製品
- 新鮮な魚介類など
を中心に食事が構成されていて、肉類の摂取はわずかという特徴があります。
オリーブオイルが体に良いと言われる理由
科学的に調査した結果、オリーブオイルには不飽和脂肪酸の「オレイン酸」が
70%以上たっぷりと含まれていていることがわかりました。
つまりオリーブオイル=オレイン酸といっても過言ではありません。
オレイン酸の効果効能
オレイン酸は悪玉コレステロールを減らし、心臓病や高血圧、糖尿病、動脈硬化を予防すると言われており、このオレイン酸こそがその地域の人たちの健康生活のカギと言われています。
オレイン酸、脂肪酸ってそもそも何?
脂肪や油は、栄養学的にその成分によって「●●脂肪酸」という名前でいろんな種類に分類されています。
脂肪とは3つの元素の組み合わせ!その摂取比率とは?
脂肪や油にはその成分によっていろんな種類に分類されています。
脂肪は、植物や動物の体には「脂肪酸」と呼ばれる形で蓄えられています。
脂肪とは
- 炭素(C)
- 水素(H)
- 酸素(O)
でできた化合物のこと。
これらの元素が鎖のようにつながってできていて、一般的にはに3つのタイプの脂肪酸が混ざっています。
- 動物性脂肪に多い「飽和脂肪酸」
- オレイン酸などの「一価不飽和脂肪酸」
- リノール酸などの「多価不飽和脂肪酸」
の3つで、すべて人間の体にとっては大切なエネルギー源です。
一般的に健康維持に良いと言われているバランスは
厚生労働省による第六次改訂の「日本人の栄養所要量」によると
A:B:C=3:4:3に近づくように摂るようにと推奨しています。
オレイン酸は体で作り出せる脂肪
栄養学的にみると、オレイン酸などの不飽和脂肪酸は、炭素の結合の形態によって
- 「一価不飽和脂肪酸」
- 「多価不和脂肪酸」
の二つに分けられます。
オレイン酸は「一価不飽和脂肪酸」のひとつですが、これは体内でつくりだすこのとできる栄養素。
ですから無理に沢山たべなくても自然にまかなうことができるのです。
和食中心の日本人がオリーブオイルを摂るということ
とはいえ、ふだんからヘルシーな和食中心の日本人がいきなり地中海沿岸の人たちをまねて
オリーブオイルを沢山摂る必要はありません。
オリーブオイルは酸化しにくく、優良な食材ではありますが、しかし油は油。
必要以上に沢山取り入れてしまうとメタボまっしぐらになってしまいます。
オリーブオイルだけじゃないオレイン酸たっぷりの油とは
成分表のとおり、オレイン酸は、オリーブオイルのほかにヒマワリ(サンフラワー)油
米ぬか油、なたね油などにもたっぷり含まれています。
まとめ
「地中海式ダイエット」=オリーブオイルというイメージが先行しがちですが
もちろんオリーブオイルだけを取り入れれば健康になれるということではありません。
何事もバランスの良い食事を心がけて脂肪の摂りすぎに注意して健康的な食生活を心がけたいものですね。