夏に多いウイルス感染症「手足口病」。
国立感染研究所によると今年2017年は、ここ10年の同じ時期と比べると患者数が最も多かった6年前に次ぐ流行になっているとのこと。
日本全国で発症例があり患者数は2歳以下が半数を占めますが、大人も油断はできません。
中でも気がかりになるのは
- どれくらい休めば周りに迷惑をかけないのかが心配
- 口の発疹、口内炎が沁みてしまって食事がとれない
ということではないでしょうか。
「お腹は減るけど口が痛くて食べられない…」
「子供が痛がって何も食べてくれない」
そんな時に何とか上手に栄養の摂れるものは何があるのか紹介したいと思います。
もくじ
手足口病になったら何日休む?
手足口病は「学校保健法」においては「その他の感染症五類」に分類されています。
インフルエンザなどの出席停止となる対象の伝染病1~3種に含まれていないため、
基本的に、休む目安や出席停止などの判断は、お医者さんや各機関の判断にゆだねます。
幼稚園や会社に行く目安
おおまかな登園や出社の目安としては
などが言われています。
「水疱(すいほう)」とは、皮膚の水ぶくれのこと
「潰瘍(かいよう)」とは、粘膜や皮膚の表面が炎症を起こしてくずれ,できた傷が深くえぐれたようになった状態のことです
手足口病になったら薬はある?
手足口病に対する特効薬や治療法は今のところありません。
辛くて痛い口内炎に対しては
- 痛みを和らげる鎮痛薬
- 粘膜保護剤の軟膏
などが処方されることがあります。
気をつけたい脱水症状
食事が取れない時は、無理にあれこれ食べる必要はありませんが、水分は体に絶対必要ですので、脱水状態にならないよう十分気をつけましょう。
特にまだ意思表示が上手くできないお子さんには要注意です。
- 唇が乾いている
- おしっこが6時間以上空く
- 唾液が出ない
などの症状には十分注意が必要です。
どうしても水分を摂るのが難しい場合は、すぐに病院を受診し点滴などの治療も検討をしてもらいましょう。
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手足口病になった時の食事
手足口病で一番辛いのは、喉や口に痛みを伴って沁みてしまうため、子供でも大人でも食事が上手くとれなくなることです。
基本的には
- 塩味の多いもの(しょうゆや塩の調味料類)
- 酸っぱいもの(レモンやオレンジなどの柑橘類)
- 辛い物
- 脂っこいもの
- 熱いもの
などの刺激のあるものは避けて、あまり噛まずにすぐに飲み込めて栄養のあるものを摂りましょう。
手足口病の時に摂りたい物
低刺激で栄養がとれるものを中心に紹介します。
消化に良くて柔らかいもの
風邪や食欲のないときに食べることが多い
- おかゆ
- 雑炊
- うどん
- そうめん
は、手足口病の時でも食べやすく、消化にも良い食べ物です。
いろいろな野菜を細かく刻んでトロトロになるまで煮込むことで、栄養もたっぷり摂れます。
ただし塩分がきつめで熱いものだと刺激になりますので、薄めの味付けで冷ましたものにしてあげるのがポイントです。
栄養価が高く食べやすいもの
シチューやスープなどは、一度にたくさんの野菜や肉類を摂取することができます。
- 冷製スープ(ビシソワーズなど)
などもいいですね。野菜はできるだけ細かく食べやすい大きさに刻み、しっかりと煮込みましょう。
とにかく飲み込みやすい物を
柔らかくて低刺激・栄養が高いものとして
- スムージー
- ゼリーやプリン
- 豆腐
などもおすすめです。
栄養たっぷりの飲み物は
飲み物で栄養豊富なものといえば次のようなものがあります。
麦茶 | ノンカフェインでミネラルが豊富 水分補給に最適 |
牛乳 | たんぱく質が豊富 |
スムージー | 野菜のビタミン・ミネラルを手軽に |
スポーツドリンク | 脱水の予防・体のイオンバランスを整える |
甘酒 | 必須アミノ酸やブドウ糖が素早く体に吸収され栄養満点 |
手足口病の時に避けたい物
塩気や酸味が強い物、お子さんが普段好きなカレーなども避けましょう。
刺激や塩分が強いもの
カレーや中華料理などは刺激が強く、手足口病にかかっているときには向きません。
また、普段使う調味料であっても、塩分が効いた味付けだと、少し口に入れるだけでも刺激になってしまいます。
手足口病の子どもの分だけは味付けを薄くしてあげるなど、できるだけ刺激にならないようにしましょう。
酸味の強いもの
柑橘類などのフルーツや、酸味の強いものは口内にしみやすいため避けてください。
デザートも酸味があるものは控え、甘く食べやすいものにしてあげると良いですね。
肉や脂っこいもの
肉や揚げ物は消化にエネルギーがたくさん必要になるため、手足口病になっているときに摂取しすぎると胃腸の負担が増えてしまいます。
特に口内炎ができている場合は、できるだけ消化に良い食べ物を選ぶことで、身体に負担がかかりにくくなるでしょう。
刺激が強い飲み物
オレンジジュース、炭酸飲料、冷たすぎる・熱すぎる飲み物など刺激のあるものは避けましょう。
大人はもちろんお酒(アルコール)はNGです。
赤ちゃんや幼児の食事
消化器官がまだ発達していない1.2歳くらいの小さなお子さんには、与える食事も気をつけたいところですね。
- そうめん
- にゅうめん
- バナナ
- すりおろしたリンゴ
- 酸味の少ないゼリー(柑橘類や砂糖が多めのものは避ける)
などは消化にも良く、離乳食にも適しているのでおススメです。
まとめ
手足口病のときは口内が痛くなってしまうので、本人だけではなく見ている周りの家族も辛いものですね。
刺激の少ないものや柔らかいものなど、少しメニューを工夫すれば、おいしく一緒に食べることができると思います。
手足口病は大人も油断できない感染する病気です。
周りの方も、手洗いやうがいなどの感染予防をしっかりとしてくださいね。
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