免疫が強い=病気になりにくい体というのは誰しもイメージがありますね。
具体的に「免疫」の強さを決めるのは、「免疫細胞」と言われる働きによって決定されます。
- 免疫とは
- 免疫を測る方法って?
- 免疫力測定できる病院
などお伝えします。
免疫とは
「免疫」とは、体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体を撃退したり、体に害を与えないようにする体を守る仕組みのことです。
そして体の血液中にいる何千・何億個ともいわれる「免疫細胞」が、それぞれの役割を持って総合的な機能を発揮し、私たちの身体を感染から守っています。
免疫細胞の仕組み
この仕組みに関係する免疫細胞には、
・キラーT細胞…ウイルスに感染した細胞を殺す
・ナチュラルキラー(NK)細胞…がん細胞を退治する
など様々な種類があります。
これらが血液と一緒に体中を巡りながら、病原体がいないかどうかを常にパトロールしています。
免疫力を測定するとは?
具体的に「免疫力の強さ」を測定するということは、どういう方法なのでしょうか。
実際の検査では少量の採血をし、その中にある
などを割り出すことで、
“あなたの免疫力年齢は〇歳~〇歳です”
といったようなおおよその「免疫年齢」がわかる仕組みになっています。
▼免疫力測定基準の例

引用:健康ライフサイエンス
免疫力を測定するメリット
免疫力を測定することにより、健康診断では発見できない
未病状態(病気になる前の状態)
も見つけることが出来ます。
ストレス・老化・病気の影響を受けやすい免疫機能に的を絞って検査し、
免疫力を目に見える数値
として客観的かつ総合的に、評価判定することができるようになりました。
「免疫力判定検査」で本当の健康を測る!
免疫の強さを測る検査は
「免疫力判定検査」
「免疫力判定」
「免疫力測定検査」
などと呼ばれています。
また、人間ドックのオプションとして
「免疫ドック」
という名前で実施しているところもありますので、まずはお近くの医療機関・クリニックで確認してみてください。
検査の流れ
① ドクターによる説明
↓
② 少量の採血(3~10項目のリンパ球の種類・比率・機能などを調べます)
↓
③ 検査(細胞が増殖する条件で3日間ほど培養)
↓
④ レポート・結果説明
▼血液内のリンパ球を3日間培養すると、増殖程度が色の変化として検出することができます

引用:健康ライフサイエンス
免疫力検査にかかる料金(費用)は
金額は医療機関や測定する範囲の広さにもよりますが
というのが相場のようです。
免疫力判定検査の活用方法
実際に自分の免疫力を知ることでどのようなメリットがあるのでしょうか。
健康な人
「自分は健康体!健康診断で異常データも無いし、健康には日頃から気を付けている」
という人でも、実際に免疫力を測ると低く数値が出ることがあります。
それは、自分では自覚のない
「未病状態」=病気になる一歩手前
ということを表しています。
その未病状態のうちに、対策を打つことで本当の健常状態を維持できます。
持病がある人
既に何らかの疾患がある人は、病気の進行度のチェックが出来ます。
病気が進行すると、免疫力はその分低くなるからです。
治療に効果が現われているのなら、その分免疫力も上昇します。
免疫力測定により、病気の進行や治癒状態を客観的に見ることができます。
企業のメンタルヘルス部門で
ストレス社会と言われる環境では、経営者も従業員も心の病を抱える人が増えています。
状態が悪化する前に必ず免疫力も低下するので、定期的に免疫力を測定すれば事前のチェックや早めの対応策が打ち出せます。
免疫力低下のセルフチェック
実際に免疫力が低い人はどのような傾向があるのでしょうか。
こちらの生活習慣は、知らず知らずのうちに免疫力を下げています。
自覚症状が一つでもあれば、あなたの免疫力は低いかもしれません。
食生活
- 食事の時間や回数が不規則
- 外食が多い
- 甘いものや油もの、塩辛いものを好む
- 野菜嫌い
- いつも満腹になるまでドカ食いする
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睡眠
- 眠りが浅い、夜中によく目を覚ます
- 寝つきが悪く、常に睡眠不足
- 疲れが取れない
- 朝スッキリ目覚めることが出来ない
ストレス
- いつまでも悩む・ネガティブ思考
- 職場や家庭でストレスを感じやすい
- あまり笑わない
- 熱中できる趣味や楽しいことが無い
生活習慣
- タバコやお酒の量が多い
- 入浴はシャワーだけ
- メタボ気味
- 休日は家にこもって出かけない
運動
- 運動不足を感じている
- 激しい運動やトレーニングをする
- 近くでも車で移動することが多い
体調
- 風邪をひきやすい・引くと長引く
- 胃腸の調子が悪い(便秘気味・下痢気味)
- 吹き出物・口内炎・肌荒れが気になる
- 体温が36℃以下の低体温
免疫力は歳を取ると衰える!
免疫力を下げる原因としては主に
【免疫力を低下させる原因】
- 加齢
- 睡眠不足
- 不規則な生活
- 肉体的疲労
- 激しい運動
- 精神的ストレス
- ネガティブ思考
などがあります。
加齢による免疫力低下は誰しも避けては通れないもの。
一般的に人の免疫力は20歳ごろをピークに、以降自然に上昇することはまずありません。
- 40歳ころには20歳ころの50%減
- 70歳ころになると全盛期の10%
まで免疫力は激減していくと言われています。

引用:日経電子版-ストレスや加齢で低下 免疫力高めるには-
しかしある研究では、80歳以上まで元気に長生きしている人は、
中年並みの免疫力を保っていることが明らかになっており
“加齢以外で免疫力が下がる原因を、いかに排除し免疫を維持していくのか”
という事がいかに大切なのかがわかります。
免疫力の維持をするには
では、免疫力の維持には何が有効なのでしょうか。
- バランスのよい食事
- 適度な運動
- 規則正しい生活習慣
などは「耳タコ」ですが、分かっていてもなかなか生活習慣を変えていくのは簡単なことではありませんね。
腸内環境の大切さ
まずは食事がやはり一番です。
免疫力の60%~70%以上は「腸内環境」にある
ともいわれるほど「腸」は大切な役割を果たしています。
食事はとくに
- タンパク質はしっかりと
- ビタミン・ビタミン・ミネラル類もたっぷり
- ヨーグルトなどで腸内環境を整える
などが有効です。
具体的な食材や食生活の改善方法・調理法などはこちらでまとめています。ぜひお役立てください↓
ストレス
免疫力=心や体が受けるストレスとも大きくかかわってきます。
免疫力を決める30%はメンタル面にあると言われています。
人間の体はストレスを受けると、本能的に脳は
「免疫力低下ホルモン」
という物質を出して耐えようとします。
このホルモンは同時に、免疫の働きを低下させてしまいます。
例え健康によいと思っていても、例えば激しすぎるハードな運動などをすることは、逆効果になる場合も。
- 階段をなるべくつかう
- 近くのスーパーには車を使わず歩いていく
など日常生活の中で少しでも体を動かす意識だけでも、免疫は活性化されます。
沢山笑うこと!
ストレスを発散するために、お金も時間もかけないですぐ実践できること。
- いやなことはしない!ポジティブ思考で
- 友人や気の許せる仲間と楽しい時間を過ごす
- 趣味に没頭する
- 喜劇やお笑い番組などを見て声に出して笑う
など「笑って過ごす」ことで免疫力を高めることが、研究によって明かになっています。

声に出して笑おう!
逆に、自分で何かと悩みを抱え込みやすく責任感が強い人は、免疫力も下がりがち。
決して自分勝手に生きるという意味ではなく、ある程度は能天気で図太い性格・いつもニコニコ笑っているというくらいが丁度いいのかもしれません。
まとめ
自分の免疫力の検査を受けることは、自分の本当の
- 体の強さ
- メンタルの強さ
を客観的に知ることができるという事です。
また、一定的に検査をすることで、健康のためと思って実践している
- 運動
- 漢方やサプリメント
- 食事療法
などが本当に効果を上げているのかを、数字の角度から捉えることができます。
何からの病気にかかっている人も、定期的に検査をうけることで、実施している治療法が効果を上げているかどうかを、免疫力の変化で確かめることができます。
一般の健康診断では異常なし、自覚症状が無かったとしても、免疫力を調べることで、
病気になる一歩手前の状態も分かります。
これからは、今までの健康診断と一緒に
「自分の免疫力も測定してみる」
というチェック方法も取り入れてみてはいかがでしょうか。