「笑う門には福来たる」とは昔から言われますね。
“それってただの諺だし精神論でしょ!”
と思う人もいるかもしれませんが、
実は「笑い」には免疫力を高めるだけでなく、認知症のリスク軽減、美肌効果などあらゆる健康面につながることが実証され始めています。
最も手軽で効果的、しかもお金もかからない
「笑うこと」
この効果や魅力について調べてみました。
もくじ
笑う=健康になる効果3つ
実際に「笑う」という行為はどのように体に影響するのでしょうか。
笑いは単純に
「楽しいと感じる感情を表現する」
というだけではありません。
心身ともに大きな作用があります。
① 自律神経を活性化
人間の精神をつかさどる自律神経。
自律神経は、循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するために、24時間働き続けている神経です。
交感神経…体の活動時や昼間に活発になる
副交感神経…安静時や夜に活発になる
この2つの神経が交互にバランスよく働いています。
ストレスを感じると交感神経が活発に
イライラ・ストレス・落ち込み・不安…これら気持ちが沈んでいる状態は、
自律神経の交感神経を優位にし、常に体と心が緊張した状態を作ってしまいます。
笑うことは、自律神経の働きを正常に保つことで、ストレスを軽減し気持ちの切り替えもスムーズにすることが出来ます。
② 脳の血流量を増加させる
笑うことによって、脳内麻薬と呼ばれる
「ドーパミン」
「エンドルフィン」
と言われるホルモンの分泌を促すほか、脳内の血流量を増加させる働きがあります。
③ 免疫力アップ
笑うことは、免疫細胞の一つ
NK(ナチュラルキラー)細胞
を活性化させる作用があります。
免疫細胞とは
「免疫細胞」とは免疫の正体そのもの。
何億個・何兆個ともいわれる彼らの数・増殖能力・比率によって免疫力は決定されます。
- 血液と一緒に常に全身を巡回しながら、ウイルスや細菌などで細胞の悪化が起こっていないかなどををさぐる
- 異常が発生した際は最前線で防衛部隊として病原体と戦う
などの働きをし、いわば体を外敵から守る戦隊戦士たちです。
笑いによってNK細胞が活性化!
免疫細胞の一つ、NK細胞はとても繊細な細胞。
ストレスなどの情報を受け取ると、NK細胞は弱りやすい性質があります。
それを活性化させ、十分にNK細胞を働かせるために有効なのが笑いの力です。
これは、先ほどお話しした脳で分泌されるエンドルフィンの働きだと考えられています。
声に出して笑うことが良い理由
「本当に楽しい気持ちで、自発的にお腹の底から声に出して笑う」
この笑いは気持ちの面でもスッキリした気になれますね。
実際に声に出して笑うと、どのような効果があるのでしょう。
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笑う=お腹の筋トレ!
「お腹を抱えて笑う」という言葉があるように、特にお腹から声に出して笑うことは、自然に複式呼吸になります。
呼吸が活発となって酸素の消費量も増えることは、いわば”内臓の筋トレ”状態。
お腹の筋肉がよく動き、腹部のリンパ管の流れを改善、腸の動きを活発にしてくれます。

声に出して笑おう!
免疫細胞のうち、実に約70%は腸に存在していると言われていて、
腸=免疫の指令塔
とも言えます。
声に出す笑いはすなわち、腸が活発になることで免疫力全体を引き上げることができます。
脳がより活発に
声を上げてよく笑っているときは、脳の「前頭葉」「海馬」という部分も活発に働きます。
新しいことを学習するときに働くこの器官は、笑うことで容量が増え、記憶力アップにも効果があります。
また、“笑い”によって脳のアルファ波が増えて脳がリラックスするほか、血流量が増加して脳の働きが活発になります
肺機能を高める
ガハハ!と大声で笑うことは肺の換気能力も高めます。
自然にしている呼吸よりもさらに深い呼吸をするため、酸素が多く体内へ取り入れられることで、血液の循環がよくなります。
結果全身に酸素や栄養がスムーズに運ばれ、新陳代謝アップ!同時に免疫力も上がるメカニズムです。
無理やり笑顔になるだけでもいいの?
毎日ストレスをたくさん抱えてるのに、心から笑う事なんて出来ない!
という人も多いと思います。
しかし、
無理やりにでも笑う事=「口角を上げる」
というだけでも効果はあります。
脳が笑いを[記憶]している?!
たとえ心のこもっていない「ウソの笑顔」だったとしても、
脳は「笑っている」と錯覚して神経が瞬時にリラックスするよう働きます。
それプラス、声に出すように腹式呼吸も意識することで、腸にも良い効果があるのです。
笑うことと美容の関係
笑う事で得られる効果は
- 免疫力アップ
- ストレス改善&リラックス効果
- 血液循環をよくし血行促進
に繋がります。
これはすなわち、活性酸素などが増えるお肌の酸化につながる要因を取り除いてくれるということ。
血液の循環が良くなることは、余分な水分や老廃物が排出されやすくなり、
むくみやくすみの予防、エイジングケアの効果も期待できるという事です。
年齢とともに笑えなくなる?
「笑い」に関してはさまざまな年代別にもデータが報告されています。
「ふだん声を出してよく笑っていますか?」という質問を性別でみると、
- 男性40%
- 女性60%
で、女性のほうがよく笑うことが分かっています。
女性の方が話好きで、仲間と楽しくおしゃべりという雰囲気を作りやすい気がしますね。
世代別では
「年齢が若い方が良く笑う」
という傾向も。
逆に60代以上になると「笑い」の回数は減少すると言われ、原因はストレスだけでなく、
脳の機能の衰え=笑いの減少
関係もあるのではと研究されています。
いつでも笑顔でいることは、体を元気にするだけでなく、メンタル面や免疫力にも大きくかかわっていることは間違いありません。
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日常生活で笑うことを探す
「笑い」は体にいい、と思っていても意識して笑うとなると少し難しいかもしれません。
- コメディやお笑い番組を見る
- 興味のあることをもっと勉強してみる
- 友人と楽しい時間を過ごす
など今までの生活に加えて、もっと普段から「笑う」ためにはどうすればよいのでしょう。
笑顔で過ごせる毎日を
笑って毎日を過ごすコツは、
- 普段は買わない旬の食材を食べて美味しさを味わう
- 決まった服やマンネリメイクではなく冒険してオシャレを楽しんでみる
- いつもとは違う道を通って、新しいお店を発見してみる
- 毎日の家事や仕事を、もっと効率よく時短できないか工夫してみる
など、外の世界に注意を向けて興味や好奇心を持って過ごしてみれば、自分に自信がつくだけでなく、
その経験で学んだことを人と共有したり、楽しかったことを自然と人に話したくなったりすることで、どんどん楽しく前向きな気持ちになり、自然と笑顔で過ごせることに繋がるかもしれません。
まとめ
免疫力を高めるためには、心の底から声に出して自然に笑うことが、
一番の「良薬」です。
普段からニコニコ笑顔でいる人は、自然と周りも幸せにするもの。
あなた自身も健康になるばかりでなく、周りの人も癒され緊張がほぐれます。
そうすればあなたの好感度もグーンとアップすることで、周りが接する態度も変わってくると思います。
まさに「笑う門には福来たる」ですね。
一番手軽ですぐできる、
笑うことで免疫力アップ&アンチエイジング!
実践していきたいものです。