「流氷の天使」
「氷の妖精」
と呼ばれるクリオネ。
翼のような足をゆらゆら動かし
ちょこんと生えた角
体から透けて見えるピンク色の臓器がハートマークみたいで
かわいい~!癒される!
と大人気です。
そのクリオネの新種の5種類目がまた日本で発見!!キタ――(゚∀゚)――!!
クリオネ自体、世界でもまだ4種類しか見つかっていないそうで、大変貴重な生き物です。
とのことでどんな可愛らしい姿か楽しみですね~!
- クリオネの種類や生態
- 捕食シーンは天使じゃない?
などクリオネのフシギを紹介します!
クリオネ(ハダカカメガイ)とは
クリオネの和名はハダカカメガイ。
冷たい海に生息しているクリオネは、殻が退化した巻貝の一種です。
体長は種類によって異なりますが、約1~4㎝ほど。
流氷の下は流氷が表面にあるため波が立たず、クリオネが生活しやすい環境となるため、自然に流氷の下に生息するそうです。
クリオネの生態
実はクリオネは、オスとメス両方の性質を持っていて、
繁殖をするときだけメスの役割を決めます。
まず2匹のクリオネが腹の部分をくっつけます。その時どちらかがオスになりどちらかがメスになって、メスになったほうの体の中に卵を作ります
ダイビングスクールノリス(noris.co.jp) -クリオネの不思議より-
クリオネは雌雄同体ですが、成熟すると卵巣が発達した個体、精巣が発達した個体とが交尾します。channel-nets.com -クリオネの生殖-
なんだか衝撃的すぎて脳が理解を拒否しているのですが…
メス(になった方)は一度に卵を約100~1000個うみます。
約1年で大人になり、寿命は2~3年と言われています。
クリオネの名前の由来
クリオネの学名は
“クリオネ”はギリシャ神話の[クレイオ(海の妖精)]
“リマキナ”はギリシャ語で[ナメクジに似た]という意味です。
つまり、クリオネは直訳すると
…あまり可愛くない…。
ちなみに英名は
こちらの方がしっくりきます♪
見つかった新種はどんなクリオネ?
今回新しくクリオネの新種が見つかった場所は、富山湾の300メートル以深に生息していたもの。

引用:共同通信 2017/10/12配信-クリオネの新種、富山湾で発見-
オレンジっぽい色でまた可愛らしい!
体長約5ミリと小さめで、日本固有の種類になる可能性が高いそうです。
新種は見慣れたクリオネの姿ではない?!
動画を観てみると
- 内臓にあたる色がオレンジ
- 今までのクリオネのような「角と羽」のような部分もない
- 動きも比較的ゆっくり
などなど、今まで見慣れていたクリオネとはまたちょっと違う様子。
▼見つかったクリオネの公開動画
既に見つかっているクリオネ4種
既に発見されて命名されているクリオネはどんなものがあるのでしょうか。
ダルマハダカカメガイ(Clione okhotensis)
2016年に約100年ぶりにオホーツク海で見つかったクリオネ。
日本人の研究者によって発見されました。体長は8mm程度。

引用:hazardlab.jp
学名は発見場所にちなんで
「クリオネ・オホーテンシス」
和名はダルマのような姿から
「ダルマハダカカメガイ」
と命名されました。
ナンキョクハダカカメガイ(Clione antarctica)
南極海に生息し、1902年に見つかったクリオネ。体長約4㎝程度。

引用:flickr.com -Clione antarctica-
ダイオウハダカカメガイ(Clione elegantissima)
北極海や北大西洋に分布する世界最大のハダカカメガイの一種。
体長は10cmにもなるそうです。
200年以上ハダカカメガイと混同されていましたが、遺伝的に区別できることが明らかになりました。

引用:アクアマリンふくしま
ハダカカメガイ(Clione limacina)
200年以上前に初めて発見されたクリオネ。
北極海や北大西洋を中心に表層0m~600mまで生息しています。
体長は約1-3cm。体はほぼ円筒形です。

引用:ウィキペディア
クリオネの食事シーンが怖い!
愛らしい姿とは裏腹に、実はクリオネは肉食性。
エサは何を食べる?
クリオネは、自分の体長と同じくらいの大きさの、主に同じ巻貝の仲間
「ミジンウキマイマイ」
を半年から一年に一度くらい食べるだけで生きていくことができます。
そう、ある意味“共食い”なのです…。
食べる時は悪魔に変身?
クリオネは、
頭のように見える(2つの角のあるところ)部分から
と呼ばれる六本の触手をニョキーッと伸ばし、それで餌を抱え込むようにして抱え込み、養分をゆっくりと吸収します。
▼バッカルコーン出動!!
▼三匹でエサを羽交い絞めに!
▼動画はこちら。可愛いクリオネが悪魔に変わる瞬間デス。
まとめ
見てるだけで癒しになるクリオネですが
- 実はオスメス両方の性質がある
- 肉食である意味共喰い
- 食事の時は豹変して悪魔のようになる
など、なんとも不思議な生き物。
極寒の氷の下で、食事も1年に一度ほど、しかも3年ほどの命ながらも、たくさんの卵を産むために一生懸命生きているのですね。
今回見つかった5種目はまたちょっと今までとは色もカタチも違う様子。
正式名はどんな名前になるのか、生態はどう違うのか、水族館での公開はいつになるのか…
今後の発表が楽しみです。