現代の目の疲れの原因と言えば、間違いなくパソコン・ゲーム・スマホなどでの目の酷使。
加えて睡眠不足や慢性的な疲れ…
若い人に増えている
『スマホ老眼』
なんて言葉もよく聞きますね。
“ブルーベリーのサプリは目に良い!”
など、目に良いといわれているものは多くありますが、
もちろんその成分だけを多く摂れば良いということではありません。
・スマホ老眼
・目の疲れ
・近視や遠視
・ドライアイ
・目疾患
などにも効果的な
- 抗酸化作用のある野菜に多く含まれるビタミン類
- 天然の色素・ルテイン
- 魚の脂などのDHA
といった必要不可欠な栄養を、普段の食事からバランスよくとることで軽減されますよ!
『目に良い食べ物』をまとめました。
もくじ
眼精疲労とは
“眼精疲労“とは具体的な病気というほどの疾患ではないですが、
具体的には疲れ目の症状がいつまでも回復しにくい状態のことを言います。
しかし、眼精疲労を放っておくといろんな症状を引き起こす可能性があるので
症状に対する原因を知り、予防のための適切な処置を行う必要があります。
症状
眼精疲労によって次のような症状があらわれます。
目にでる症状:眼の痛み・目のかすみ・眩しさ・充血
体にでる症状:頭痛・肩こり・吐き気
原因
- 度の合わないメガネをかけている
- 老眼の初期状態での無理な作業
- パソコンなどのディスプレイ機器を長時間見る(VDT症候群)
眼精疲労の予防
眼精疲労の予防・治療としては、一般的に次のような方法があります。
- 自分に合ったメガネを作る
- 目の周りをマッサージして血流を促す
- ビタミン類の配合された目薬の使用
具体的に眼科にかかると、主に目の休養を中心に生活習慣の指導をされます。
これらは一時的な効果はあるものの、原因は目の酷使だけではなく、
栄養不足やストレスなども深く関わるため、すべての原因を取り除けるわけではありません。
“視神経や目に関わるさまざまな筋肉に栄養を届ける”という目的で、
目に良いといわれる食品を積極的に摂りながら、
眼精疲労を根本的に改善していく必要があります。
眼精疲労に効く栄養素の働き
「疲れにくい目を作る」とはどういう栄養素が積極的に必要でしょうか。
ビタミンA
ビタミンAは、目の網膜にある色素=「ロドプシン」の主成分。目に潤いを与えます。
また、暗い場所で目が光や色を感受する機能を助けてくれます。
油に溶ける性質の[脂溶性ビタミン]のひとつですので、
油と一緒に調理して摂取することで体への吸収率がアップします。
ビタミンAは主に2種類!
ビタミンAは、
- 動物性の食材に含まれている「レチノール」という成分
- 植物性の食材に含まれている「β(ベータ)カロチン」という成分
との2種類があります。
特に色の濃いニンジンなどの[緑黄色野菜]でβカロテンをとれば、
体内でビタミンAに変わり、体の抗酸化力も高まりますので積極的にとりましょう。
【主な働き】
目の乾燥を防ぐ、涙を生成する、目の粘膜を保護・修正を助けます
【不足すると引き起こす症状】
ドライアイ・夜盲症
【豊富に含まれる食べ物】
ブロッコリー、カボチャ、ウナギ、レバー、うなぎ、しそ、小松菜、ほうれん草、春菊、パセリ、にんじん、チーズ、すいか、ヨーグルトなど
ビタミンB群
ビタミンB群とは、具体的に
の6種類のこと。
目薬成分としてもよく使われていて、目の周りの筋肉を和らげ、
目から脳への神経伝達機能を良好に保ちます。
ビタミンB1は飲酒などでも消耗されやすいため、不足がちになります。
【主な働き】
B6は水晶体と毛様体筋に使われるタンパク質を吸収することを助け、
B2やB12は、角膜の粘膜を保護する働きがあります。
【不足すると引き起こす症状】
目の充血
【豊富に含まれる食べ物】
豆腐、ライ麦、ノリ、うなぎ、レバー、サバ、サンマ、イワシ、牛乳、卵、納豆、そば、シジミ、アボガド、さば など
ビタミンC
強い抗酸化作用で生活習慣病や老化予防、毛細血管、骨、歯、皮膚などのコラーゲンの合成を助け、 シミ・ソバカスの原因を抑制したりします。
万能なビタミンCは、目の水晶体の透明度を保つ働きがあり、とくに白内障の予防などを考える人は積極的に摂らなければいけないビタミンです。
【主な働き】
目の水晶体の老化を防ぐ
【不足すると引き起こす症状】
緑内障・飛蚊症・老眼
【豊富に含まれる食べ物】
イチゴ、キウイ、レモン、ジャガイモ、サツマイモ、ブロッコリー、カリフラワー、ほうれん草、ピーマン、キャベツなど
ビタミン効果倍増のおすすめ食べ合わせ
疲れ目に特におススメの食べ合わせはこの2つ。
レモン+鶏レバー
鶏レバーのビタミンAはロドプシンの合成を助けるだけでなく、ビタミンB群も豊富。
焼いてビタミンCのレモンを絞れば相乗効果バツグンです。
ブルーベリー+ヨーグルト
ヨーグルトには、不足がちといわれているビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2,ビタミンCのうち、ビタミンC以外はすべてヨーグルトに含まれています。
ブルーベリーなどの果物を合わせて混ぜたりスムージーにするのがおすすめです。
DHA(ドコサヘキサエン酸)
青魚の脂などに多く含まれる「DHA」と「IPA」(旧表記EPA)。
どちらも多価不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸(n-3系列)と言われるグループです。

引用:epa-dha.sora-1.net
“魚の油は頭を良くする“というキャッチフレーズは主にDHA成分のことですが、
実はDHAは脳よりも目のほうが豊富に含まれているため目に効く成分です。

青魚はDHA・IPAが豊富!
ですからタンパク源はお肉だけでなく、魚からも積極的に摂りたいですね。
【主な働き】
ドライアイ・疲れ目の予防、視力改善
【豊富に含まれる食べ物】
マグロ、カツオ、ぶり、さんま、アジなどの青魚
ルテイン
ルテインとは主に黄色の「カロテノイド」と言われる天然色素の一つ。
これが多く含まれているものは、緑黄色野菜です。

引用:わかさ生活
強い抗酸化作用で、水晶体、網膜の中心にある『黄斑部』を守っていて、
ルテインが不足すると白内障などの眼の疾患に繋がるリスクが高くなるといわれています。
いわばルテインは目を守るフィルターの役割をしています。
【リスクを減らせる病気】
加齢黄斑変性、白内障、黄斑変性症
【豊富に含まれる食べ物】
ほうれん草、ケール、かぼちゃ、キャベツ、いんげん、レタス、ブロッコリーなどの緑黄色野菜
ルテインが多く含まれている野菜類は、
旬のものを食べる=その時期にもっとも栄養があるものを食べる
ということもポイントです。
ほうれん草やブロッコリーは冬の野菜ですし、カボチャやインゲンは夏に食べることがおすすめです。
アスタキサンチン
アスタキサンチンは、ルテインと同じく天然の色素「カロテノイド」の一種。
サケなどに含まれる、プランクトンや海藻類などに多いの天然色素です。
アスタキサンチンは、カロテロイドの中でも群を抜いて強い抗酸化力を持つことで知られています。
アスタキサンチンの抗酸化力は、
- ビタミンEの500~1000倍
- βカロテンの約100倍
- ビタミンCの6000倍
とも言われ、眼科医もみとめる「目に良い成分」です。
重度の眼精疲労や、目の奥から来る痛み・疲れ目で悩んでいる方には特に効果的です。
【豊富に含まれる食べ物】
サケ、エビ、いくら、かに など
アントシアニン
アントシアニンとは、おもに赤・青・紫などの天然の色素のもとで、
強い抗酸化作用をもつポリフェノールの一種。
ポリフェノールとはカンタンにいえば、
のことで、先ほどのカロテノイドと同じく強い抗酸化力があります。
ポリフェノールは5000種類以上もあるとされていますが、
・ブルーベリー・ブドウの皮の「アントシアニン」
・ワインやお茶の「カテキン」
・大豆製品の「イソフラボン」
などが代表的なもので、これらを総称してポリフェノールと呼んでいます。
【主な働き】
視覚情報を伝えるたんぱく質「ロドプシン」の再合成を促し、目の神経伝達をサポート。
夜間の視力アップや眼精疲労の回復に良いとされます。
【豊富に含まれる食べ物】
ビルベリー、ブルーベリー、ブドウ、いちご、ナス、紫芋、しそ、赤キャベツ、黒豆、黒ごま など
ミネラル類
人間に必要な[必須ミネラルは16種類]ありますが、その中でも
亜鉛やセレンなどのミネラルは、白血球を活性酸素の害から守ってくれます。
- 視神経の伝達をサポート
- 皮膚や粘膜の健康維持を助ける
【豊富に含まれる食べ物】
牡蠣、豚レバー、ほや貝、牛肉(肩、ひれ)、たまご など
まとめ
最初にお話ししたように、眼精疲労は目の疲れだけではなく、体全体の血行が悪くなることで肩こりや頭痛など、全身にも悪影響を及ぼす場合があります。
眼精疲労などに効果がある栄養素・食材などを紹介しましたが
- 脂質
- たんぱく質
- ビタミン
- ミネラル
など基本的な栄養素をバランスよく摂ることが、結果“目にも良い”ということになります。
実際に、毎日これだけの食材を計画的に食べるということは難しいときは、
食事からの栄養素摂取を基本として、補助的にこれらの栄養素を含むサプリメントも有効かもしれません。
パソコンや携帯電話などを使用して作業をするときは、定期的に休憩をとり、目も休めてあげてくださいね。
体の内側から、眼精疲労に負けない体作りをしていきましょう。